転職する目的は色々あるでしょうが、給与を上げる、もその大きな目的の一つですよね。
給与を上げる、引いては年収をアップするために、あなたはどんな人材になればいいのでしょうか。
会社で生き残れるのは、3種類の人材像
「コモディティ人材にならないために、あなたはどう働くべきか」で仕事の種類には6つある、というお話をしました。
トレーダー、エキスパート、マーケター、イノベーター、リーダー、インベスター。
(この説明は、「コモディティ人材にならないために、あなたはどう働くべきか」を読んでくださいね)
インベスターは、投資家ですから、会社の社員ではないですよね。あえて言えば経営層はインベスターに近いかもしれませんが。
であれば、は、インベスターを除いた5つの中から、給料の上がる人材像は何かを考えましょう。
価値ある人材蔵は3つ。滅びて行く人材像は2つ。さて、どれがどうなのか、分かりますか?
滅んで行くのは、トレーダーとエキスパート
上記の5つの仕事の種類(トレーダー、エキスパート、マーケター、リーダー)の中で、数十年前まではメインの仕事だったのに、もう通用しなくなっているのです。
トレーダーが通用しなくなったのは、明らかにインターネットの影響です。
かつてトレーダーがお金を生むことができたのは、Aという地点にあるもXは、B地点ではほとんど知られていなくて、だからXをA地点からB地点に運んで販売するだけで儲かったのです。
でも、今はインターネットの時代。A地点でXという商品が人気があることはB地点でも知られています。そうなると、個人同士に近いトレードが発生して、わざわざトレーダーがB地点で販売している高いものを買う必要がなくなってしまうのです。
このような現象は、あらゆるビジネスの局面で現れています。
かつては、仕事の中でもかなりの花形だったトレーダーは、力を失ってしまったのです。
ただし、力を失ったのはシンプルなトレーダーの話。トレーダーという仕事に、マーケターのエッセンスを加えると、また俄然輝くのです。
エキスパートも厳しいです。
エキスパートは専門家ですから、ある分野の専門家。一つのジャンルを極めた人のこと。
実は、これまでは、何と言っても、その分野では多くの人から尊敬されていました。しかし、これからは、というか既に厳しい状況です。
その理由は……、実に社会の変化が激しいからです。
戦後を振り返ってみてもわかることです。最初、日本でもてはやされたのは石炭産業。多くの有能な若者が石炭のマイニング関係の会社を目指しました。しかし黄金期は数十年。あっという間に石油系に取って代わられました。石油だっていつまで産業の中心でいられるかわかりません。
「100年続く企業やモノはめずらし」のこころでも紹介していますが、大学生人気就職先のランキングは、数十年で随分変化しています。
産業は構造的に変化していくものですが、そのスピードはここ数年驚くほど早くなっています。
だから、その分野のエキスパートとして昨日まではもてはやされていたけど、今日はもう用無しになる、ということが実際にありうるわけです。
単なるトレーダー、エキスパートではダメ、それぞれのスペシャリストになれ。そのためには……
あなたが転職するとき、あるいは今の職場で、絶対になってはいけない人材は、単なるトレーダーやエキスパートです。
ただし、トレーダーやエキスパートに何か掛け合わせると、事情は変わってきます。
単なるトレーダーではなく、そこにマーケターの要素を掛け合わせてみる。エキスパートに留まらずにそこにリーダーの要素をマッシュアップし、専門性の中にある一般化できるものを抽出し、それを自分のプロジェクトやチームに応用してみる。
やりようはまだまだあります。いや、もっとすごいことになるかもしれません。
繰り返します。なってはいけない人材像は単なるトレーナーとエキスパートです。
あなたは、大丈夫ですか?